人間の脳は、本当に素晴らしい!
私事ですが、先日義父が倒れました。意識が戻らないまま時間だけが過ぎていき、1週間が経ちました。覚悟が必要かと思い始めた8日目に、義父は目を覚ましました。このコロナ禍で面会もできず、義父の状態も把握できない中で、とても不安な日々が更に続きました。数日が過ぎ、義父の容態も安定して、やっと身内のみの面会が許されました。
主治医から説明がありました。病院に運ばれてから、絶えず脳波を監視していたようです。意識を失ってから7日目までは、痙攣を引き起こす恐れのある脳波が存在して、8日目に痙攣を引き起こす波形が消えたとのことです。義父の意識が戻ったのはそれから間もなくのことです。
過去ブログでも記載していますし、これからも私の治療の根底なので書き続けますが、改めてヒト(もちろん全ての動物に当てはまりますが)の脳の働きの凄さに驚きました。
脳本来の目的は、生命維持です。野心とか恋とか愛とか、その根底はすべて生命維持のためです。義父の意識は無かったのではなく、生命維持の危険が起こったため、脳の指令で意識を無くしていたのです。内臓機能もほぼ停止した状態です。その証拠に、意識を無くしたと同時に、胃の内容物をすべて戻しています。嘔吐するには延髄にある嘔吐中枢が作用して、胃の筋肉を収縮させなければなりません。つまりそういう指令が出たのです。もし、事故や菌やウイルスの感染で、脳が深刻なダメージを負って意識がなくなってしまったのなら、生命の中枢と言われる脳幹や間脳の全てが機能停止するはずです。すなわち死です。
今回の義父の脳波は、身体の全ての状態を把握しており、最低限の生命維持を保ち、最大のエネルギーを修復に使うために胃の内容物までも即座に無くし内臓機能も止め、そして修復を始めたのです(すでに修復作業は行われていたと考えます)。
8日目の朝、脳が回復して異常な脳波の波形が消えれば、当然のこと目を覚ますのです。
主治医の説明では、義父の意識が無い間、胃の状態が少し良くないとのことでした。脳に異常を来した患者の多くは胃をこわし、潰瘍を発症することもあるそうです。この関連性は現在の医学ではまだ解明されていないとのことです。私は、副腎皮質から分泌されるコルチゾルが関係しているのではと考えますがその真意はわかりません。但し、この胃の状態も生命維持に必要な症状であることは間違いないです。意識がなく眠っているかのような義父の身体では、とても考えられないような働きがあったのです。
肩こりや腰痛で来院される患者さんが沢山いらっしゃいます。鍼を刺した部分は一時的に痛みが和らぎます(内因性痛覚抑制系)。硬い筋肉を揉めば柔らかくなります。私は、腰痛の患者さんの腰を揉みません。肩こりの患者さんの肩に鍼を打ちません。なぜ、腰の筋肉が痛むのか、なぜ肩の筋肉が凝るのかの原因がわからなければ、それらは解消しません。腰の痛みの原因が腰椎のズレ、肩こりがスマホの見過ぎによる目からのものだっとしたら・・・。
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