頭痛により吐き気を伴い来院

query_builder 2022/02/02
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頭痛

今朝、既存患者さんから、とても悲壮な感じで連絡がありました。この患者さんは月に1~2回定期的に来院される方なのですが、朝から突然の頭痛で吐き気も伴い、実際に戻してしまうほどの痛みとのことです。すぐに来院するよう指示して、這いつくばるようにしていらっしゃいました。すぐに診断したのですが、それ以前に身体全体が機能していないのが感じ取れます。気の推動がないため、血液循環が非常に悪いです。そのため顔色も青白く、目は垂れ下がり虚ろな状態。もちろん呼吸もとても浅いく、しゃべることもできないような状態です。

診察を進めると、左脳の萎縮がとてもひどいのです。完全に血液不足です。片頭痛とか緊張性というタイプの疾患ではありません。この時点で一応、脳梗塞や脳内出血、動脈瘤がないかも筋肉反射テストで確認します。もちろんそのような疾患は見当たりませんでした。

皆さんもご存知の通り、脳は大量のエネルギーを必要とするため、それに伴った血液が流れています。

このイラスト、後ろから見たものです。太い血管だけしか記載してませんが、とても特徴的で複雑な走行をしています。頸動脈(総頸動脈)は皆さんもご存じだと思います。首の横を触れるとドクドク脈打っているところです。頸動脈は内頸、外頸動脈に分岐して、内頸は脳の前3/4を栄養して、外頸動脈は顔面部を栄養します。脳の後ろ1/4は椎骨動脈が栄養します。もちろん後頭部のあたりで、この二つの動脈は合流するのですが、ここで山手線のような大動脈輪という環状を形成します。イラストではわかりずらいですが、上の方の中央にあるものです。

この血管の構造をしっかり把握したうえで、診察→検査→鍼治療と進めます。

先ほども記載した通り、この患者さんの頭痛はかなりひどかったので、治療後に2-3分休んでいただきました。顔色もよくなり、笑顔も出てきたので(今の時点で本人の自覚はありません)、立ってもらって、調子は如何ですかと質問すると、0にはなっていませんが痛みや辛さはほとんどありませんと。この後、10分くらい休んでいただいたのですが、もうこのころには会話も普通にできるようになり、とてもいい笑顔になっていました。

ここで私が思ったことは、この患者さんは長いこと本当に頭痛に悩まされています。こうなる前に何とか辛さを最小限に抑えて、日常生活が普通に過ごせるようになれないか。

ヒトには生まれながらに体質があります。そして私たちの日常には随時ストレスが付きまといます。こういった複雑な環境の中では毎日生活することでさえ大変な方たちが多いのです。本当は毎週、健康維持を兼ねてご来院頂ければいいのですが、時間的にも金銭面でもそれは難しいと思います。今日の患者さんのように、せめてひと月に1度くらいの治療をさせて頂ければと、私自身もいろいろな葛藤に苛(さいな)まれる次第です。

どんな病気やケガでも大丈夫です。悩まれている方、是非ご相談ください。

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