自己免疫疾患について リウマチを代表とする難病です
今回は自己免疫疾患についてわかりやすく書きます。
自己免疫疾患というと、難病で治療がとても難しいとイメージがわくのではないでしょうか? でも、親戚や友人が自己免疫疾患になってしまったという方は意外に少ないのではないでしょうか? しかしながら、膠原病になってしまったという方をご存知の方は、意外に多くいらっしゃいます。あまり、他人に告げる疾患ではないので、そういう理由もあるかと思いますが。自己免疫疾患も膠原病も、疾患の総称です。自己免疫疾患が一番大枠。その中に膠原病が含まれます。この膠原病ですが、人体のあらゆるところにある膠原繊維や血管に炎症を引き起こすのですが、原因解明にはまだ程遠いのが現状です。今のところ、1)ホルモンのアンバランス、2)ウイルス感染、3)ストレス、4)紫外線、5)喫煙、6)歯周病・虫歯(関節リウマチの場合)、7)遺伝的要素 などが挙げられています。ヘルペスウイルスの一種であるEBウイルスが関与しているのではないかとの研究がありますが、それもまだはっきりとは解明されていません。
以前のブログでも書きましたが、免疫とは、自己と非自己を見極めることです。つまり自己免疫疾患とは、自己を非自己と勘違いして、自己細胞を攻撃してしまうことになります。
上のイラスト見ていただくとわかりやすいでしょうか⁉ 変なたとえですが、一人暮らしの息子が突然帰って来た時、スカート履いて化粧してカツラを付けていきなり家に上がり込んできたら、お父さんは誰だお前はってことになりますよね? こんな感じで、自己細胞を攻撃してしまいます。
ウィキペディアでみると、
「自己免疫疾患とは、異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまうことで症状を起こす、免疫寛容の破綻による疾患の総称」とあります。免疫寛容だけわかりずらいので、簡単に記しておきます。
免疫寛容・・・非自己でありながら、普段口にする食べ物、栄養素である乳酸菌などには、免疫システムは反応しません。有害物質だけ排除して、他の物質は排除しないということができるのは、免疫だけでなく、免疫寛容という機能が備わっているからです。
つまり、自己免疫疾患とは、その名称の通り免疫システムの破綻です。現代医学では、この疾患を「治す」ことはできません。強い薬を処方されて、結果的にどこかの臓器を患ってしまいます。
最後に、自己免疫疾患は特定の臓器に疾患を引き起こす「臓器特異性」と全身に引き起こす「全身性」とがあります。病名だけですが、以下に記しておきます。
(臓器特異性)
ギラン・バレー症候群
重症筋無力症
多発性硬化症
慢性胃炎
慢性萎縮性胃炎
自己免疫性肝炎
原発性胆汁性胆管炎
潰瘍性大腸炎
クローン病
原発性胆汁性胆管炎
自己免疫性膵炎
高安動脈炎
グッドパスチャー症候群
急速進行性糸球体腎炎
巨赤芽球性貧血
自己免疫性溶血性貧血
自己免疫性好中球減少症
特発性血小板減少性紫斑病
バセドウ病
橋本病
原発性甲状腺機能低下症
特発性アジソン病
1型糖尿病
慢性円板状エリテマトーデス
限局性強皮症
天疱瘡
膿疱性乾癬
尋常性乾癬
類天疱瘡
妊娠性疱疹
線状IgA水疱性皮膚症
後天性表皮水疱症
円形脱毛症
尋常性白斑
サットン後天性遠心性白斑・サットン母斑
原田病
自己免疫性視神経症
自己免疫性内耳障害
特発性無精子症
習慣性流産
(全身性)
疾患
関節リウマチ
全身性エリテマトーデス
抗リン脂質抗体症候群
多発性筋炎
皮膚筋炎 など
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